ヒューマンドラマ・恋愛

「海街diary」感想:姉妹は可愛いが…話としては微妙だったかも

今回は、2015年の映画「海街diary」の感想をゆるりと語りたいと思います。

登場人物の関係性がだいぶ複雑な設定になっています。特にまだこの映画を今から見たいと思っている方は、あらかじめ予備知識を入れて見た方がより物語に集中して見ることができると思いますので、是非最後まで読んでみてください。

ただし、あらかじめお断りしておきますが、感想の内容と総合評価はあくまでも私の一意見ですので、参考程度に読んでもらえればと思います。

概要

監督・脚本:是枝裕和

原作:吉田秋生

出演:綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず

是枝監督といえば、カンヌ国際映画祭で最高賞であるパルム・ドールを受賞した、2018年の映画「万引き家族」が記憶に新しいかと思います。

「海街diary」も同映画祭のコンペティション部門出品作品であり、第39回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品でもありますので、期待できますね。

そして四姉妹を演じる女優さんたちは言わずと知れた有名な方たちです。

あらすじ

昔離婚して家を出て行った父の訃報が、共に暮らす幸(さち)、佳乃(よしの)、千佳(ちか)の三姉妹のもとに届きます。

3人は葬式の席で、異母妹の中学生すずと出会います。母を亡くしていたすずは、再々婚相手の家で暮らしていました。

幸は、すずにこれから一緒に暮らすことを提案し、4人での生活がはじまります。

見どころ:すずと3姉妹が互いに与えあう影響

もしすずと出会わなければ、3姉妹にとっての父親は家庭を捨てて出て行った無責任な人という印象のままだったのではないかと思います。

そんな中、すずの存在は3人に大きな影響を与えていくことになります。

また序盤のすずはしっかり者の第一印象があるものの、常に表情が固く年相応に大人に甘える様子が見られません。

父も母も亡くしたすずは、もし血のつながりもなく頼りない母親のもとでそのまま暮らしていれば、さらに可哀想な状況になっていたであろうことが容易に想像できます。

3姉妹に引き取られたことで、すずがどのように変わっていくのかも見どころです。

作品の魅力

美人姉妹たちをずっと見ていられる!

この映画では4人姉妹に焦点が当てられています。

家だけでなく、それぞれの学校や職場に場面は切り替わっていきます。

どの場面を見ても画面が綺麗なんですよね。

特にみんなで窓から庭の梅の木を見るシーンは印象的です。

生活の中に垣間見える古風な習慣

まず住んでいる家が大きくて古風です。

特に3姉妹はもう大人ですが、一緒にコタツを囲んでご飯を食べています。

この時代でも珍しいのですが、年頃になると一人暮らしをしたりバラバラに行動したりするのは当たり前に思うのですが、誰に強制されるわけでもなく自然とそろってご飯を食べられるのはなかなか見ることのできない習慣のように思います。

サザエさんを見ているかのような、仲の良い家族だなと思いました。

家族関係の複雑さを思わせない、すずへの3姉妹の愛情

すずは3姉妹が父親が出て行った時の再婚相手との間にできた娘にあたります。

すずが加わった4人で暮らしはじめたことで、周囲の人たちがその複雑な関係性を危惧する様子がみられます。

父親を取られた憎しみがすずにうつることも容易に推測されるので、普段は表に出さないとしても、一緒に暮らすとなるとうまくいかなくなるのではないかと心配に思いますよね。

それに対してさらっと幸が言う言葉「関係ないでしょう?あの子はまだ生まれてもいなかったんだから」に、3人のすずに対する思いがよく表れているように思います。

すずは父親とは全く別の人間と捉え、一人の人間として尊重することができているんですね。

3姉妹はすずに対して高圧的な態度をとったりすることは決してなく、対等に、優しいお姉さんとして接します。

すずも最初は敬語で話すなど他人行儀な感じも見受けられますが、次第に打ち解けていきます。

そんな様子が素敵な関係性に思えました。

惜しい点:この映画を見て得られるものがわからない

これもぶっちゃけすぎて大丈夫かなって思うくらい正直な感想なんですが私がこの映画を見て思ったことは、「だから何なんだろう」です。

最初から最後まで、人々の生活を見ているだけって感じなんですね。

家庭環境が複雑な話って、それだけで題材になってしまうのは何故なんでしょう。自分の家庭環境も複雑ならばもう少し感情移入できるのかもしれませんが、私自身は(夫婦円満かどうかはさておき)普通の家庭で育っていますので、「さよかー大変やのう」って感じでした。

歳を重ねて人生経験を積んでから見たら、また印象は変わるのかもしれません。

この記事書く前に、「どうしよう書くことが思いつかないぞ」と焦ったくらいです。

ここまで書き上げた私を褒めてください。

総合評価:★★★☆☆

最初に言ったように、この作品は日本アカデミー賞も受賞していますので、世間的に良作と評価されているのは間違いありません。

そのため、見終わった後に「え、めっちゃ良かったやん!」と思う人もたくさんいると思いますが、私の個人的な評価は見終わった印象からしてまあまあというところです。

この映画は自然豊かでのどかな生活を追体験してみたい!またはそうですね、美人姉妹たちに癒されたい!というときに見ることをおすすめします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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