今回は1996年のアメリカ制作の映画「ミッション・インポッシブル」について感想を語りたいと思います。
この映画は1966年から1973年まで放送されたテレビシリーズ「スパイ大作戦」をベースとして制作された、ミッション・インポッシブルシリーズの記念すべき第1作です。
最後に評価を記載していますが、あくまでも私個人の評価になりますので、参考にされる程度にしてもらえたらと思います。
概要
監督 ブライアン・デ・パルマ
脚本 デヴィッド・コープ、ロバート・タウン
出演 トム・クルーズ、ジョン・ヴォイト、エマニュエル・ベアール など
脚本家のデヴィッド・コープさんは、他にも「ジュラシック・パーク」「スパイダーマン」「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」など多くの人気作を手がけられています。
主演のトム・クルーズさんはこの作品の制作にも携わっており、この映画が代表作といえるでしょう。
この映画ではチョイ役ですが、クリーガー役のジャン・レノさんも「グランブルー」「レオン」など代表作を持っています。
用語解説
CIAとは?
Central Intelligence Agency の略であり、アメリカ合衆国の中央情報局を意味します。
大統領の直属で、アメリカの国家安全保障のために情報収集活動やスパイ活動をする組織です。
秘密裏に活動する必要があるため、具体的な活動内容は明らかにされていません。
世界で最も有名なスパイ組織といっても過言ではないため、多数の映画などで取り上げられています。
作中では、このCIAに所属する工作員(スパイ行為など、秘密裏の活動を行う人)が主人公です。
NOC(ノック)とは?
Non-Official Cover の略であり、政府非公式の秘密諜報員、要はスパイのことを指します。
NOCの個人情報が記載されているリスト(ノックリスト)が敵組織に盗まれてスパイ活動をしている人の情報が外部に漏れると、組織に潜り込んでいる味方がたくさん殺されてしまいます。
作中ではこれを阻止し、敵組織の人間を逮捕する目的の作戦の場面からはじまります。
あらすじ
CIAの極秘諜報部隊 IMF(Impossible Missions Force、不可能作戦部隊)に所属する工作員ジム・フェルプス(演:ジョン・ヴォイト)は、CIAの非公式工作員のリスト「ノック (NOC)」が盗み出されようとしていることから、プラハにて盗みの現場を取り押さえるよう指令を受けました。
ジムはチームのリーダーであるイーサン・ハント(演:トム・クルーズ)、ジムの妻クレア(演:エマニュエル・ベアール)、サラ、ハンナ、ジャックとともにこの作戦を実行します。
ところが、敵の襲撃を受けてチームメンバーは次々と死んでしまい、ノックリストも奪われ、イーサンのみが生き残ってしまいます。
イーサンは上司であるキトリッジ(演:ヘンリー・ツェニー)に会いますが、実は作戦自体が偽物であり、IMF内の裏切り者を見つけるためのものだったこと、盗まれたリストも偽物であったことが判明します。
イーサンは生き残ったことで裏切り者の嫌疑をかけられてしまいますが、逃亡に成功します。
チームのアジトに戻ったイーサンは、裏切り者が情報を売る相手であった「マックス」と呼ばれる人物について調べ始めます。
裏切り者である「ヨブ」を装い、「マックス」にリストは偽物だという情報を伝えます。そんな中、死んだと思われていたクレアが現れ、イーサンは彼女と行動をともにすることにします。
イーサンは「マックス」に会いに行くと、1000万ドルの報酬と「ヨブ」の正体を明かすことと引き換えに、全世界ノックリストを渡すという取引を持ちかけ、交渉は成立します。
そしてイーサンは有名ハッカーであるルーサー(演:ヴィング・レイムス)、クレアは元CIAの工作員でパイロットのクリーガー(演:ジャン・レノ)を仲間に引き入れ、CIA本部からノックリストを盗み出す計画を立てます。
登場人物相関図
![mission impossible 人物相関図 mission impossible 人物相関図](https://yururito-blog.com/wp-content/uploads/2023/10/mission-impossible.jpg)
作品の魅力
スパイならではのチームプレー、小道具などが魅力的!
こっそり指令を受けたりターゲットをうまく尾行したりするなど、スパイならではの作戦実行スタイルを見ることができます。
カメラ機能が搭載された眼鏡、爆発するガムなど、小道具も魅力的です。
CIA本部でノックリストを盗む場面にハラハラする!
万全なセキュリティで守られているCIA本部に潜入し、ロープで吊り下げられながらリストを盗み出すシーンはあまりにも有名です。
見つかるのでは?セキュリティに引っかかるのでは?と、ハラハラドキドキします。
セキュリティの都合上、無音状態が続くことも、緊張感を増幅させる演出となっています。
トム・クルーズの身体能力にも驚きです。
テーマ曲が良い!
この映画シリーズでは、ラロ・シフリン作曲の5拍子のキャッチーで緊迫感あふれるテーマ曲が有名です。
これが要所要所に流れることで、テンポよく安心して映画を楽しむことができます。
ドラマシリーズから引き続きこのテーマ曲を使用したことは成功だったといえるでしょう。
ドラマシリーズ「スパイ大作戦」を見なくても楽しめる?
ミッション・インポッシブルシリーズとしては第1作のこの映画、実はドラマシリーズ「スパイ大作戦」を前身として映画化されたものになります。
そこで気になるのは、ドラマシリーズを見なくても楽しめるのか?ドラマシリーズを見た方が設定が把握できるのではないか?というところです。
古いドラマなので、見る手段もあまりないかもしれませんが…。
結論から言うと、ドラマシリーズはむしろ見ない方が楽しめるかもしれません。
理由は以下の通り挙げられます。
・映画の主人公イーサンはドラマシリーズでは出てこない、映画オリジナルの人物。
・唯一のドラマシリーズから継続出演であるジム・フェルプスは、演じている俳優さんが変更になっている他、映画では序盤で死んでしまうなどいい活躍ができない。
・ドラマシリーズでは作戦遂行におけるチームワークの良さが売りであるのに対して、映画では大方がイーサン個人の活躍に焦点が当てられている。
このことから、ドラマシリーズの関係者から映画は酷評されていたという話もあります。
ドラマシリーズにハマりすぎてしまうと、映画には否定的になってしまうかもしれません。
しかしこの映画自体は興行収入的には大ヒットしており、結果的に大人気シリーズの映画となりました。
みんなの感想は?
高評価な意見:終始ドキドキした、トム・クルーズがかっこいい、チームが全滅したところから引き込まれる
低評価な意見:理解が難しい
やはり名作とあってか、高評価な意見がほとんどでした。
アクションシーンはシリーズを追うごとにどんどん増していくようですが、本作を見ずして次作は見れないという方は第1作である本作を見た方がいいでしょう。
総合評価:★★★★☆ 一度は見るべき名作!
私は名探偵コナンが好きで、CIAやノックリストなどの言葉をすっと受け入れられたのでよかったのですが、設定がやや難しい気がします。
また主人公が何者なのか、結局スパイなの?どうなの?というところがはっきりわからないまま話が進んでしまい、もやもやしながら見てしまいました(そんな複雑な設定ではありませんでした、主人公は普通のCIA工作員です)。
ですが細かい部分がわからなくてもアクションだけで十分楽しめるので、あまり問題ないかもしれません。
スパイ映画の魅力が詰まっておりハラハラドキドキすること間違いなしの本作、人生で一度は見ておいた方がいいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!